素数は無限個あることの証明について
有限個と仮定する。
全ての素数を掛け合わせる。
これに1加えたものは上の素数のどれをもっても割り切ることはできない。
したがって素数であって、しかも上の素数のうちに含まれない。
これは全ての素数の集合に新しく作った素数が含まれないことを意味している。
これは矛盾である。
有限個の素数を掛け合わせることができること、自然数が和・積について閉じていること、自然数に1が含まれることを信じれば、素数が有限個とした仮定以外偽である可能性のある命題はない。
したがって素数は無限個ある。
というのが最も有名だと思うけれど、他にもたくさんある。
素数が有限個しかないと仮定する。
今、調和級数(これが発散することはここで示さないが、反比例関数の面積がlogで発散することを思い出せば、わかるような気がする)
において、1以外の自然数は素因数分解によって一意に表すことができる。
この無限和をとるときに任意に順番を入れ替えてよいことを用いれば(絶対収束するのでこれは正しい)
この左辺の和は
つまり
ここで、2個目の和は、指数の和がnとなるように取る。
というようにできる。
簡単のためにここで素数を2と3だけだとすれば、(頭の中では任意の有限個に変換しながらどうぞ)
となる。
さて、これだけではまだなんだかわからないが、この式をさらに
とする。
これは
=
ということを言っているだけなのでいいだろう。
ところが僕たちはこの掛け算の其々の()の中身が有限であること(2と3/2)であることを知っている。
しかも今掛ける項も2個でその積も有限なんだけど、ところがどっこい、始めの式を見る。
自然数の逆数の和は発散する。と書いてある。
というわけでようやく、例のあの言葉が言える。
これは矛盾。
したがって種々のさまざまな事柄を暗黙の了解として認めれば、許されざる仮定はつまり、素数が有限個としたことであると残念ながら言わざるを得ない。
したがって素数は無限個ある。
流れだけ書けば、以下のようになる。
自然数の逆数の和は発散する。
また、1以外の自然数はすべて、素数の積によって一意にあらわすことができる。
この和は((素数の累乗の逆数の和)の積)で表すことができる。
このとき、素数が有限であると仮定する。
(素数の累乗の逆数の和)は有限(等比級数の和)であり、今、積の数も有限である。
したがってこの和は有限となるが、
これは調和級数が発散することと矛盾する。
煩いことに目をつぶってやれば、一体何が悪いのか、自然と答えは出てくるはずだ。
そう、素数が有限個だという言明がどうにも通らないのである。
そ、そうだったのか!
そいつは盲点だったなぁ、けれど、うん、素数は無限個存在する。
他にも、わけのわからない証明がたくさん(有限個かな?)あるようだけれど(位相幾何とか使ってた。あれはなんだ。)、僕に表現できるのはこの2つだけ。
綺麗だなー。だなー。