体重計における地球自転の遠心力の影響

みるみる痩せていく僕がついに62kgを下回ったのは本当の話。
凄いね。凄すぎるね。嘘じゃないのかな。嘘かも知れないな。
あれ、嘘だったかな。あれ?嘘か。ん?夢?
・・もっかい乗ろっと。・・やっぱり61.5kgだった。
ふむん。
早く他の体重計に乗りたい。


ところで、この場合「乗る」でいいんだよね?
「載る」じゃないよね?
字面が「載る」だとあまりにも自分を卑下しているような気になって軽く鬱っぽいな、どうかな、という気持ちになったので、「乗る」にしておきました。
おかげで気持ちも軽くなりました。


さて、体重や気持ちが軽いというのは良い意味かも知れないけれど、それを一般に「軽いことはいいことだ」と簡単に拡張してしまうのは浅はかでしょう。

失くしたものが増えた寂しさを
身軽になれたんだと笑えるか

という歌詞の歌(意味重なってるな。頭痛が痛い。)がエウレカセブンの主題歌になっていたこともあるぐらいですし、やはり人間、多少の重みや荷物を背負って生きてゆかねばならんのだと思います。うぅ。
にも関わらず、先ほどの僕は、あぁ、何ということをしたのでしょう。
あぁ、過ちを正す機会があるのなら、僕は今先ほどのあの表現を正したい。
自分を卑下して感じる辛く重苦しい気持ちは僕が背負っていかなければならない何か大切かどうかはよくわからないものだったに違いないのです。
それを「気持ちも軽くなりました」?
何を
ウマイこと言ってみました。てへ。
みたいな気分に浸ってるんだ。
けしからん。


えー。。っと。
結局、何がいいたいのかと言いますと、体重計に表示される値というのはそもそも質量じゃないんじゃないのか、ということなんです。明らかに力を重力加速度という定数で割ったものを表示してるだろーがよーということなんです。本当は遠心力やらあるはずなんです。
なんですったらそうなんです。
kg重を規格化しただけだろーがよー、と声を大にして世界の中心たる全世界至るところで叫びたいわけです。
でももしかしたらこの体重計、地球の自転による遠心力なんか考慮しちゃってたりなんかして、果てには太陽周りの公転の遠心力まで考えたりなんかしちゃってるかも知れません。そうしてなんとか質量を、考えるだに恐ろしい努力と技術をもってして導きだしているのかも知れません。

よく知りもしないのにそんなことよく言えるよね本当。
とか言われ、踏まれながらも蔑まれ、載られ乗られてどこか遠くへドライブに出かけられても仕方のない立場なのかも知れません。

要調査。だから考えてみるのです。
一体どれくらいの影響があるのかを。
それが僕のいいところです。みんなそう言ってくれます。
えへへ。
・・あ、すみません、調子に載りました。
あ、うまくないですね、わかってますわかってます。
こんなのでオチが着いたなんて思ってないです。・・本当ですよ?

さてともかくも押しも押されぬ人選によって何の因果かこの僕が、体重計がそもそも遠心力なんかを考慮しているかどうかについて考慮してみようかな、と思ってもよい人に抜擢されたので、さっそくその計算とやらをしてみようかと思うのですが、そう思う間もなく僕は気づくことになるのです、いや、違うな、なったのです、いや、違うな、なりました、かな、うーん、こういうときどんな表現が適切なのか、ちょっとわからないですけど、そんなことは置いておいて(音重なってるな。おっとっと。)、まったく端的に、結論から言いますと、僕んところの体重計には場所の情報を入力するところがないのです、が、もちろん、これだけで自分自身の地球上の座標をこいつが判断できないと判断することはできませんけれど、それでもまぁやっぱりGPSなんか積んでる体重計を仮定するよりもずっと妥当で現実的でしかも直観的で安直でその上正しそうですから、これはまぁこの体重計、遠心力を考慮しているべくもありません、と言い切って差し支えないと言えなくもないということにしておいて後の議論に全く影響はございません。・・ふぅ・・

ところが、ところがですよ、みなさん、僕の友達であるところのたっつんは言いました。
ぼくんちのは場所を記憶する機能があるんだよ」
まぁなんと嫌味なんでしょう。悔しいっ!とはもちろん、塵一つも思わなかったんですけれど、これは面白い、じゃなくて羨ましい、違うな、妬ましい?、うーん・・と、とりあえず燦然と輝く事実です。
ならば、とここで気持ちを前向きに切り替えます、計算自体には意味がありそうです。
「意味がある」という言葉それ自体が一体何を意味するのか、それは価値あることなのかを考えることも考えることを考える上で非常に興味深いことではありますが、今回はまぁそれはおいておいて、疑問を投げかけるだけに留めておきましょう。

「意味」の意味ってなんですか?

さぁ、これではっきりしました。
その代わりと言ってはなんですが、これ、という指示代名詞が何を指すのかは全く分からなくなってしまいましたが、しょうがないですよね。なんとなれば、不確定性原理、ですから。

計算すべき値はズバリ、単位質量に対する地球自転の遠心力の最大値、つまり
R\omega ^2
です。
ここでRは地球半径7000 km,\omega = \frac{2 \pi}{24 * 60 * 60} \sim 7*10^{-5} /sは自転の角速度とする。
計算すれば、単位質量当たりに加わる遠心力は3.5 cm/s^2となり、これはつまり3.5*10^{-2} m/s^2。
さて重力加速度は9.8 m/s^2だから、重力加速度に対する遠心力の比は4*10^{-4}。
たとえば50 kgの人に対して、20 g程影響していることになる。
だからまぁ、精度がコレ以下という限りにおいて、定数で割ってあげてもいいことになる。
うちのコの説明書にもちゃんと、100gが最小単位とある。
うん。

これで心置きなく、地球に乗ったまま、体重計に載れるわけですね。